Clarity Topic insights とは何か
Microsoft Clarity の AI Visibility は、あるトピックについて AI が生成する回答の中で、あなたのサイトや他のサイトがどのように引用されているかを調べる機能です。Topic insights は、その観察結果をレポートとして整理する画面です。
かんたんに言うと、気になるテーマを Clarity に設定します。Clarity は関連する質問をテストし、AI の回答で使われた情報源を確認して、次の内容を表示します。
- あなたのサイトが引用されたかどうか。
- ほかにどのサイトが引用されたか。
- サイトごとに引用がどのように分かれているか。
- ほかの情報源がそのテーマのどの部分を説明しているか。
- あなたのどのページが回答に貢献したか。
これは AI の回答を調べるためのレポートです。Google の順位、サイトへのアクセス数、コンバージョン、従来型の SEO キーワードレポートと同じものではありません。

Topic insights では、同じ画面に見えても別の意味を持つ指標があります。まず用語を分けて読むことが大切です。
まず理解したい基本用語
残りの画面を読む前に、最初に押さえておきたい考え方は 5 つです。
用語 | やさしい説明 |
|---|---|
| Clarity が調べるテーマです。商品カテゴリーや顧客の疑問などを設定します。 |
| AI システムに試す質問や指示です。実際の利用者が聞きそうな質問に近い形になることがあります。 |
| 1 つのトピックレポートで使われる、関連した複数の Prompt のまとまりです。 |
| AI の回答内にある、特定の Web ページを指す参照やリンクです。 |
| Web サイトの主要なアドレスです。Clarity が Domain ごとに引用をまとめる場合、同じサイト内の複数ページの引用を 1 つのサイトとして集計します。 |
架空の例で考えてみましょう。小規模チーム向けのプロジェクト管理ソフトの選び方 という Topic があるとします。Prompt set には、価格、導入、共同作業、連携機能、使いやすさについての質問が含まれるかもしれません。Clarity は、その AI 回答でどの Web ページが情報源として使われたかを確認します。
この例は実在する Clarity プロジェクトのデータではありません。用語同士の関係を説明するためだけのものです。
Topic insights の一覧ページ
レポートを開く前に、Clarity には Topic の一覧表が表示されます。各行は 1 つの Topic を要約しています。
Topic
Topic は、監視するテーマの名前です。単一の SEO キーワードではなく、関連した AI 質問をまとめる箱だと考えてください。
たとえば プロジェクト管理ソフト という Topic には、同じテーマを尋ねる複数の言い方が含まれる場合があります。そのため、1 つのキーワード順位チェックより広い傾向を見つけられます。
Competitive share
Competitive share は、あなたが設定した競合サイトの組み合わせと比べて、ページ引用のうち自分のサイトがどの程度を占めているかを示します。
もっとも単純に読むなら、"この比較グループの中で、引用上の可視性は自分のサイトにどれくらいあるか" という意味です。
この数値は競合リストに左右されます。リストに入れるサイトを変えれば、比較の意味も変わります。インターネット全体における普遍的な市場シェアではありません。
Citation rate
Citation rate は、その Topic でテストした Prompt 全体に対して、あなたのサイトがどのくらい広く引用されたかを示します。
これは表示頻度の目安です。値が高いほど、テストした質問のより多くであなたのページが情報源として現れたことを意味します。ただし、ユーザーがクリックした、購入した、ブランドを選んだという意味ではありません。
Next available
Next available は、次のレポート実行がいつ可能になるかを示します。Now と表示されていれば、新しいレポートを実行できる状態です。
これは実行スケジュールの状態であり、成果を表す指標ではありません。
Last run
Last run は、最後に完了したレポートの日付です。結果を読む前に必ず確認してください。古いレポートでは、最近追加したページや編集内容が反映されていない場合があります。
Add topic
Add topic は、新しく監視するテーマを作成します。新しいテーマが別の顧客課題や商品カテゴリーを表すときに使います。ほぼ同じ意味の Topic を何個も作ると、レポート同士を比べにくくなります。
Edit competitors
Edit competitors は、競争比較で使う Web サイトを変更します。主に Competitive share の読み方に影響します。
ここでの Competitor は、あなたが比較対象として選んだサイトです。影響力のある情報源であっても、競合リストに入っていなければ Clarity では Other と表示されることがあります。
Topic レポート上部の 3 枚のカード
Topic を開くと、詳細ページの上部に 3 つのカードが並びます。見た目は似ていますが、それぞれ違う質問に答えています。
Competitive share: 設定した競合との比較
このカードが答える質問は、"比較対象に含まれるページ引用のうち、自分の Domain はどれくらいを占めているか" です。
設定した比較グループの中での相対的な可視性を見るために使います。AI 検索市場全体のシェアと呼んではいけません。Clarity が見ているのは、そのレポートの Prompt set とあなたが選んだ競合リストだけです。
Citation rate: Prompt 全体で自サイトが登場する頻度
このカードが答える質問は、"テストした質問全体で、自分の Domain はどの程度引用されたか" です。
同じような回答に登場する 2 つのサイトでも、Citation rate が異なることがあります。一方は多くの質問で引用され、もう一方は狭いサブトピックだけで登場するかもしれません。
Avg. answer contribution: 回答のどの程度をあなたのページが支えたか
Avg. は average、つまり平均の略です。Answer contribution は、AI の回答内容のうち、あなたのページが情報源となった部分の割合を推定します。
これは Citation の一覧に出ることとは別です。あるページは短い事実 1 点のために引用されるだけかもしれません。別のページは、回答のより広い部分で使われる情報を提供するかもしれません。
テストした回答の中でのコンテンツ貢献度の推定として読んでください。文章の品質点ではありません。
Share of authority (SoA) とは何か
SoA は Share of authority の略です。このレポートでは、引用が各 Domain にどのように分かれているかを示します。
authority という言葉は強い評価のように聞こえます。しかしこの画面では、レポート内の引用シェアを意味します。Microsoft がその Web サイトに恒久的な権威スコアを付けたという意味ではありません。
Domain の行
各 Domain の行は、テストした AI 回答で引用された 1 つの Web サイトを表します。行には次の情報が含まれることがあります。
- Domain 名。
- カテゴリー。
- 引用のシェア。
- Citation の件数。
Citations
Citations は、レポート内でその Domain に割り当てられた情報源参照の件数です。異なるページや異なる回答から参照されれば、1 つの Domain が複数回引用されることがあります。
Citation の件数は訪問者数ではありません。ユーザーが情報源をクリックしたかどうかも分かりません。
All other domains
All other domains は、個別の行として表示されていない残りの引用サイトをまとめたものです。Clarity に展開する選択肢があれば、詳細を確認できます。
Share of authority by category
このカードは、個別 Domain の一覧ではなく、同じ引用の状況を 3 つのカテゴリーにまとめて表示します。
カテゴリー | 意味 |
|---|---|
| あなた自身の Domain に割り当てられた Citation です。 |
| 設定した競合リストに含まれる Domain に割り当てられた Citation です。 |
| 上の 2 グループ以外の情報源に割り当てられた Citation です。出版社、ドキュメントサイト、調査ページ、コミュニティ、その他の有用な情報源が含まれることがあります。 |
Other は重要度が低いという意味ではありません。多くの Topic では、企業サイトより独立した参考資料が頻繁に使われることがあります。
Top content opportunities の意味
Top content opportunities は、ほかの情報源が AI の回答で説明を支えているテーマを一覧にします。
この部分は誤解されやすい場所です。"このタイトルをコピーして記事を書いてください" という意味ではありません。"この考え方は回答の中で繰り返し登場し、現在はほかの情報源が説明の根拠を提供している" という合図です。
Opportunity を開くと、より詳しい内容を確認できます。
How other sources are used in responses
この説明文は、外部の情報源が AI 回答の中でどのような役割を果たしているかを示します。たとえば情報源は、次の目的で使われることがあります。
- 商品機能を比較する。
- 技術的な手順を説明する。
- 制約や注意点を説明する。
- 実装の詳細を示す。
- 調査を根拠に主張を支える。
この文章は、AI の回答がどんな情報を必要としていたかを理解する助けになります。自分のサイトも同じページを作るべきだと証明するものではありません。
Covered by
Covered by は、その Opportunity の情報を提供している Domain を表示します。
"このテーマの説明に現在使われている情報源はどれか" という問いに答える項目です。表示されたすべての Domain が同じ深さでテーマを扱っているとは限らず、公式パートナーであることも意味しません。
Your top content to AI responses の意味
このセクションは、あなた自身の Web サイトだけを見ます。
Your top content to AI responses は、Topic レポート内の回答に最も貢献した自サイトのページを示します。Domain 全体の指標から、実際に役立ったページへ視点を移すための項目です。
上位ページが回答にどう貢献したか
この説明は、そのページがどのような役割を果たしたかを示します。ページは定義、商品詳細、比較ポイント、手順、補足的な事実を提供しているかもしれません。
これは重要です。Domain が引用されても、すべてのページが同じように関係するわけではありません。ページ単位の表示は、Clarity がどのコンテンツを回答に関係づけたかを示します。
No top content available
No top content available は、そのレポートで表示できる条件を満たす自サイトのページが Clarity に見つからなかったことを意味します。
これは、サイト全体が悪いという結論ではありません。考えられる理由は次のとおりです。
- テストした AI 回答で自サイトが引用されなかった。
- Topic が既存ページと合っていない。
- ページ単位の貢献として表示する十分な情報がレポートで見つからなかった。
- 関連ページを追加した時期が Last run の後だった。
結論を急ぐ前に、レポートの日付と Topic の範囲を確認してください。
レポートの操作ボタン
Topic のタイトル付近には、いくつかの操作ボタンがあります。
Previous run と Next run
これらの操作では、保存されているレポート実行の前後に移動できます。複数の run があるときに、古い時点と新しい時点のスナップショットを比べるために使います。
差が出たからといって、すべてが自サイトの編集によるものだと考えてはいけません。AI の回答、引用される情報源、Prompt の範囲、Web 上で利用できる情報はすべて変化します。
Generate new report
Generate new report は、Topic が実行可能な状態になると新しいレポートを開始します。大きなコンテンツ変更の後や、十分な期間を空けて使うものであり、何度も押す更新ボタンではありません。
Edit topic
Edit topic は Topic のタイトルを変更します。チーム内でテーマを判別しやすい名前にすると便利です。Topic 名を変えても、Web サイトのコンテンツが書き換わることはありません。
More actions
More actions には Topic を管理する追加操作が入っています。利用できる項目は、製品バージョンやレポートの状態によって変わることがあります。
初めて読むときの順番
初めてレポートを開くときは、次の順番で読むと分かりやすくなります。

数値は調査の手がかりです。1 つのカードだけを目標にせず、画面全体の意味を確認してください。
- Topic 名と
Last runの日付を確認する。 Citation rateを見て、テストした Prompt 全体で自サイトが現れているかを確認する。Competitive shareは、設定した競合リストの文脈でだけ読む。Avg. answer contributionを見て、自分のページが短い事実だけを支えたのか、回答のより大きな部分を支えたのかを理解する。Share of authorityで、どの Domain と情報源カテゴリーが現れているかを見る。Top content opportunitiesを開き、ほかの情報源がどんな情報を提供しているかを理解する。Your top content to AI responsesで、自サイトのどのページが貢献したかを確認する。
最初の確認としてはこれで十分です。すべてのカードを目標値にしたり、すべての Opportunity を新しい記事にしたりする必要はありません。
このレポートで測れないこと
Topic insights は、次のような別の指標とは分けて考えてください。
Topic insights が示すこと | 直接は示さないこと |
|---|---|
テストした AI 回答内の Citation | Google のキーワード順位 |
Domain 間の Citation の分布 | サイト訪問数やクリック数 |
AI 回答へのページの貢献 | リード、売上、収益 |
ほかの情報源が扱うテーマ | 必ず成功するコンテンツ計画 |
レポート実行間の変化 | AI システムが回答を変えた正確な理由 |
公開ページの AI 検索への対応状況を別に確認したい場合は、Auspia の AI Search Visibility Checker も別の診断として使えます。この結果も、引用を保証するものではなく、確認のきっかけとして扱ってください。
よくある質問
Topic insights はキーワード順位レポートと同じですか?
いいえ。キーワード順位レポートは、従来の検索結果でページがどこに表示されるかを示します。Topic insights は、テストした AI 回答内の Citation とコンテンツ貢献を見ます。
Competitive share はインターネット上のすべての Web サイトを含みますか?
いいえ。Topic に設定された Prompt set と競合リストの範囲で読んでください。
Citation はクリックと同じですか?
いいえ。Citation は AI の回答が情報源を参照したことを意味します。ユーザーがその情報源を開いたことは確認できません。
Other は品質の低い情報源という意味ですか?
いいえ。Other は、自サイトでも設定済みの Competitor でもない Domain という意味です。
Top content opportunities はすべて記事にすべきですか?
いいえ。まず Opportunity が対象読者に合うか、正確で役立つ情報を追加できるかを確認してください。
Author: Jasper Quinn, Auspia の AI 検索プロダクトリサーチャー。Jasper は、AI 検索プロダクト、レポート画面、変化するプラットフォームの挙動をわかりやすく解説しています。










